
お酒は人と人とをつなぐツールであり、楽しい場を演出してくれる最高の存在。だけどその反面、酔いが過ぎると予期せぬトラブルの種になることもあります。今回は、筆者が実際に体験した「沖縄スナックで置いてけぼり事件」を通して、“酒癖”の怖さと、そこから学べることをお伝えします。
沖縄での出張終わり、仲間数人と夜の街へ繰り出しました。地元の居酒屋で乾杯したあとは、ほろ酔いのままスナックへ。泡盛、日本酒、焼酎が飛び交い、会話も笑いも止まらない。
けれど、気がつけば──
「あれ?みんな、いない?」
スナックのカウンターに一人残された筆者。周囲を見渡しても、連れの姿はどこにもない。黒服のお兄さんが「お会計、◯万円です」と一言。
この時、財布はホテル。持っていたのはスマホだけ。絶望感の中、とっさに思いついたのが「PayPay送金でなんとかならないか」という発想。
ありがたいことに、仲の良い後輩がすぐに送金に応じてくれたことで、黒服のお兄さんにその場でPayPayを転送。なんとか支払いが完了。
現金がないという昔なら絶望的な状況でも、スマホさえあればなんとかなる。キャッシュレスのありがたさを痛感しました。
関連サイト: 佐賀市 お酒と上手につきあいましょう
後日談として、上司から「スナックにスマホ忘れてたんだろ」と軽く指摘を受けました。実はそれは上司自身のことで、スマホをスナックに忘れたのはその人。
このすれ違いも酔っ払いあるある。酒癖が悪いのは自分だけじゃないと妙な安心感を覚えると同時に、いかに飲みの場が記憶を曖昧にさせるかを思い知った出来事でした。
今回の件は結果的に「笑い話」で終わりました。でも財布もなく、スマホもなければ大ごとになっていたかもしれません。
“酒癖の悪さ”は、ある種の武勇伝になりやすい反面、周囲に迷惑をかけたり、自分の信頼を失ったりする要因にもなります。
それでも筆者は思うのです。
「やらかしたことのある人にしか見えない景色がある」と。
若手の頃は、飲みすぎてこけたり、頭を打って流血したこともありました。それでも、翌日先輩たちは「お前も通ったか」と言ってくれることが多かった。
もちろん、全員がそうではなく、中には距離を置かれてしまった人も。でも本当に大切にしたい関係は、そういう“やらかし”も含めて、あとで笑って話せる距離感にあるもの。
今回のエピソードは、笑えるけど少し冷や汗も出るような体験談。でもそこには、人間関係の本質や、キャッシュレス社会のありがたさ、そして何より「自分を見つめ直す時間」が詰まっていました。
飲みすぎることもある。それでも、その失敗を次に活かしていくのが“酒好き”の進化なのかもしれません。