「おつまみって、つい脂っこくなりがち。健康的に日本酒を楽しむ方法はないかな?」
そんな悩みを持つ方にこそ試してほしいのが、“発酵食品とのペアリング”です。
日本酒の名産地・佐賀県鹿島市では、地酒とともに古くから受け継がれる発酵食品の文化があります。
今回は、腸活にもおすすめの発酵食品3選と、それぞれに合う日本酒とのペアリングをご紹介します。
健康を意識しながら、美味しく、深く──。あなたの晩酌をアップデートしてみませんか?
甘くて優しい白味噌。実は“日本酒のぬる燗”と抜群の相性があることをご存じですか?
鹿島の白味噌は、麦麹を使った甘みのあるタイプ。市販の米味噌よりも発酵期間が短く、まろやかな旨味が特徴です。
この味噌を使って「ふろふき大根」や「味噌田楽」に仕立てれば、それだけで立派な酒の肴に。
特に酸味の穏やかな純米酒やコクのある山廃系と組み合わせれば、口の中で味噌の甘さと日本酒の旨味が一体となり、心まで満たされる晩酌時間に。
鹿島では昔から、麦麹を使ったやわらかな白味噌が家庭でも作られてきました。焼きナスに塗って炙ったり、ふろふき大根に添えたりと、ぬる燗と合わせて深い味わいを楽しめます。
「ちょっと一杯」そんなときに、ひと切れ添えたいのが酒粕漬け。
鹿島の酒蔵から出る新鮮な酒粕を使って漬けられた野菜たちは、乳酸発酵によりまろやかさと独特の香りをまとっています。
この“香り”こそが、フルーティな純米吟醸の冷酒との相性を生むポイント。
冷たく引き締まったお酒が、酒粕漬けのコクと重なって、口の中を清涼感で満たしてくれるのです。
地元の野菜(大根・胡瓜・茄子など)を塩漬け後、酒粕で丁寧に漬け込んだ逸品。純米吟醸の冷酒と合わせれば、まさに香りの二重奏が楽しめます。
「今日はじっくり味わいたい」そんな夜におすすめなのが、鹿島の老舗が作る“ひしお”。
もろみのような食感と、塩気・旨味・香ばしさのバランスが絶妙で、常温〜上燗のお酒と合わせると至福の世界が広がります。
味がしっかりしているので、冷奴にのせるだけでOK。
酒の温度帯によってひしおのコクの感じ方が変わるので、飲み比べも楽しめます。
麦と大豆を発酵させた“ひしお”は、今では珍しい昔ながらの調味料。特に燗酒との相性が良く、ゆっくり味わいたい晩酌に最適です。
鹿島の発酵食品は、どれもが地酒の背景にある風土や技術と密接につながっています。
日本酒を飲む楽しさは、グラスの中だけで完結するものではありません。
地元の発酵食品とともに味わうことで、五感で鹿島の文化を感じることができるのです。
次回の晩酌には、ぜひこれらの発酵食品を取り入れて、深みのある日本酒体験を楽しんでみてください。