日本酒のアルコール度数を徹底解説──種類別・飲み方別ガイド

日本酒のアルコール度数はどれくらい?

日本酒は「お酒」としては比較的飲みやすいと言われますが、
実際、アルコール度数は13〜16%程度が一般的。

ワイン:12〜14%
ビール:4〜6%
焼酎:20〜25%

これらと比べると、
ビールよりはずっと高く、ワインと同等、焼酎より低いレベルに位置します。

つまり、
「日本酒=軽いお酒」というわけではなく、
しっかりとアルコールを感じる飲みごたえがある酒なのです。

なぜ日本酒のアルコール度数はこのくらいなのか?

日本酒は、
米を麹菌で糖化し、その糖分を酵母がアルコールに変える、並行複発酵という独特な方法で作られます。

この発酵の過程で、
酵母が自然に作り出すことができるアルコール度数は、
通常15〜17%が上限とされています。

酵母が自ら生み出せる限界
発酵管理の難しさ
味のバランス

これらを考慮して、
火入れ(加熱殺菌)前後で加水調整を行い、
最終的に13〜16%に整えられるのが一般的な流れです。

日本酒の種類別アルコール度数

日本酒にはさまざまな種類があり、
タイプごとにアルコール度数にも微妙な違いが見られます。

種類度数の目安特徴
吟醸酒・大吟醸酒15〜16%軽やかで香り高い
純米酒15〜16%旨味重視、米のコク
原酒17〜19%加水なし、濃厚で力強い
生酒15〜16%フレッシュで爽やか
低アルコール日本酒8〜12%ライトな飲み口、初心者向け

特に原酒は、加水せずに仕上げるため、
17%〜19%とかなりの高アルコール。
飲み応えがあるぶん、
ゆっくりと楽しむのが基本です。

アルコール度数別・おすすめの楽しみ方

低アルコール日本酒(8〜12%)

フルーティーでライトな口当たり
冷酒やロックで楽しむのがおすすめ
食前酒やデザート酒としても活躍

アルコールに弱い人や、軽く楽しみたい人にぴったり。
日本酒初心者にも人気が高いカテゴリーです。

スタンダード日本酒(13〜16%)

旨味と香りのバランスが良い
冷・常温・ぬる燗、どの温度帯でも美味しく楽しめる

食中酒としても万能で、
季節や料理を選ばずに飲めるのが魅力です。
ぬる燗(40℃前後)にすると、香りが立ち、よりまろやかになります。

原酒・高アルコール日本酒(17〜19%)

力強い飲みごたえとコク
ロック、冷酒、またはじっくりと常温で

ボリューム感があり、
しっかりした味の料理(すき焼き、濃い味付けの煮物)とも好相性。
アルコール度数が高いので、
少しずつ味わいながら楽しむのがポイントです。

飲む量とアルコール度数の関係

アルコール度数が高い日本酒ほど、

飲みすぎに注意
しっかり水分(和らぎ水)をとる

のが大切です。

日本酒は1合(180ml)で
アルコール約22〜28g。

これはビール大瓶1本(500ml)に匹敵する量。
飲むペースを意識しないと、
あっという間にアルコール摂取量が増えてしまうので、
和らぎ水を交互に飲みながら、
ゆっくり楽しむのが日本酒の正しい嗜み方です。

まとめ:アルコール度数を知れば、日本酒はもっと美味しくなる

日本酒は、
そのアルコール度数によって味わいや楽しみ方が大きく変わります。

軽やかに楽しみたいなら低アルコール
料理に合わせるならスタンダードな15%前後
ガツンと飲みごたえを求めるなら原酒

自分の好みやシーンに合わせて、
アルコール度数も意識して選んでみると、
日本酒の世界がぐっと広がります。

次に日本酒を手に取るとき、
ぜひラベルのアルコール度数にも注目してみてください。