旅先や出張先で地酒がずらりと並んだメニューを開いた瞬間、
「どれを頼めばいいか分からない」——日本酒初心者が必ずぶつかる壁です。
でも安心してください。
正しい“質問のしかた”と“頼み方の型”さえ押さえれば、 店員さんは喜んであなたの指南役になってくれます。
本記事では、鹿島の地酒を例に、初対面の居酒屋でもスマートに注文できるテクニックをまとめました。
ラベル表記とアイコン
ラベルの例 | 意味 | 覚え方 |
---|---|---|
純米/純吟 | 米・米麹のみ。旨味が強い | 米オンリー=料理合わせ◎ |
吟醸/大吟醸 | フルーティーで香り高い | 香る=最初の一杯に |
生酒 | 要冷蔵・フレッシュ | 要冷=早めに飲む |
古酒/熟成 | 濃厚で複雑 | 色濃い=チビチビ |
- “純米”“生酒”“熟成”などのワード
- 温度アイコン(雪・桜・炎マークなど)
- “店長おすすめ”の★印
これだけでも「香り推しなのか、味推しなのか」が見えてきます。
「最初の一声」で9割決まると言っても過言ではありません。以下の“質問テンプレ”を一つ投げるだけで、会話が自然に転がり出します。
シーン
最初の一杯選び
「今、軽めとしっかりめ、どっちが人気ですか?」
好みを伝えずに“店の推し”を聞き出す
料理と合わせたい
「この○○に合う地酒ってどれですか?」
ペアリング提案を引き出す
熱燗を試したい
「燗映えする銘柄あります?」
温度知識のある店員か確認
2杯目迷い中
「同じ系統でもう一段階上を飲むなら?」
“深掘り飲み”体験へ誘導
地元銘柄指名
「光武さんの純米あります?」
鹿島“通”アピール+在庫確認
- 質問は「Yes/No」で終わらせず、選択肢を投げてもらう形がベスト。
- 店員さんはソムリエ役。遠慮せずに頼るのがマナーです。
仕事仲間と(無難&スマート)
- メニューをざっと眺める
- 「最初はフルーティー系がいい」の一言 → 店員が2〜3本推奨
- 乾杯後、料理を注文しながらペアリング提案をもらう
ひとり飲み(量より幅を楽しむ)
ステップ | 行動 | 理由 |
---|---|---|
1 | グラス単位で1種注文(軽め) | 店の“本日のおすすめ”を知る |
2 | 店員に「同じ方向性で違う蔵あります?」 | テイスティング感覚 |
3 | 気に入った方向に絞って徳利で頼む | コスパ&満足度◎ |
グループ飲み(シェア&体験)
- 路線A: 3種飲み比べセット→感想シェア
- 路線B: “料理ペアリングコース”を店員に丸投げ
グラス交換で好みが分かり、会話ネタにもなる
「光武酒造さんの純米、ぬる燗でお願いできます?」
→ 店側が温度に自信あるか一発で分かる
「鍋島シリーズって今どれ入ってます?」
→ “通” が気にする限定流通銘柄をチェック
「有明海の魚介に合わせるなら辛口?旨口?」
→ ペアリング提案を自然に受け取れる
鹿島の居酒屋「○○」で、最初に
「今日、軽めとしっかりめどっちが人気です?」
と聞いたところ、店長さんがバックヤードから“試飲カップ”を3種持ってきてくれました。
結果、光武酒造の純米吟醸(やや辛口)→熱燗に着地。料理との相性が抜群で、気づけば同席の友人も同じ銘柄を追加注文。
質問一つで、店員さんもこちらもハッピーに なる好例でした。
メニューで迷ったら好みよりシーンを伝える
店員さんを「ソムリエ」だと思って相談ベースで聞く
鹿島の地酒は銘柄が多いぶん、質問すればするほど世界が広がる
最後に——
美味しい地酒を選ぶ最短ルートは、“店員さんに聞く勇気”です。
鹿島に来たら、ぜひ気軽に声をかけてみてくださいね。