「日本酒は好きだけど、熱燗はちょっと…」
そんなふうに思っている人、実はかなり多いんです。特に20代〜30代の若い世代には、熱燗=居酒屋で渋いおじさんが頼むもの、というイメージが根強いかもしれません。
でも実は、熱燗は初心者こそ体験してほしい“奥深くて自由なお酒の楽しみ方”。日本酒の本当の魅力を感じられる温度が、そこにはあるんです。
この記事では、日本酒初心者にこそ伝えたい「熱燗」の美味しさと魅力、そして鹿島の地酒で味わう“ぬくもりある晩酌時間”をご紹介します。
実は、ここ数年の日本酒ブームの中で“熱燗リバイバル”の動きが起きています。理由は大きく3つ。
1. 温度で変わる味の奥深さ
冷酒や常温では感じにくい、日本酒の“旨み”や“ふくよかさ”が際立つのが熱燗の特徴。とくに米の旨味をダイレクトに引き出してくれるため、素材勝負の酒にはぴったりです。
2. 料理との相性が抜群
脂ののった焼き魚、しっかり味の煮物、味噌を使った郷土料理──どれも熱燗と相性バツグン。食中酒としての存在感が、一気に増すのがこのスタイルです。
3. 冬の体を内側から温める
寒い夜、体をじんわり温めてくれる熱燗。外からじゃなく“内側からぬくもる”感覚は、日本酒ならではの贅沢です。
日本酒にはいくつかのタイプがありますが、熱燗に向くのは以下のような銘柄です。
純米酒・本醸造酒
香りが控えめで、米の旨味がしっかり感じられるタイプ。加熱しても風味が崩れにくく、むしろ温度変化によって味が丸くなる傾向があります。
鹿島のおすすめ熱燗酒
矢野酒造「肥前蔵心 特別純米」
味わいは穏やかで落ち着きがあり、料理とともに楽しむには理想的な一本。上燗まで温めると旨味がしっかり立ちます。
初心者にありがちな失敗は「熱くしすぎる」こと。温度によって酒の風味は劇的に変わるため、まずは40〜45℃(ぬる燗〜上燗)から始めるのがおすすめです。
湯煎での基本手順:
鍋に湯を沸かし、火を止める(70〜80℃程度がベスト)。
日本酒を入れた徳利や瓶ごと入れて温める(2〜3分)。
好きな温度になったら取り出して、ぐい呑みに注ぐ。
※電子レンジで加熱する場合は加熱ムラが起きやすいので注意。
せっかく熱燗を楽しむなら、地元・鹿島の味と一緒に楽しんでほしい!
ひしお(鹿島の発酵調味料)
古式のもろみに似た発酵調味料。野菜スティックに添えたり、冷奴にのせるだけで、熱燗と見事に調和します。
地元の干物(サバ・アジなど)
脂の乗った干物を軽く炙って、熱燗と一緒に。塩気と酒の旨味が“交互に広がる”快感がクセになります。
麦味噌を使った料理
麦麹の香ばしさと甘みが広がる鹿島の味噌。ふろふき大根や味噌田楽にぴったり。
冷やして飲むだけが日本酒じゃない。熱燗は、日本酒が本来持つ旨味・香り・体へのなじみ方を、もっともわかりやすく体感できるスタイルです。
特に鹿島のように発酵文化が根づく地域で、地元の料理とともに味わう熱燗は、“飲む”という行為を“味わう体験”へと昇華させてくれます。
今年の冬は、ぬる燗から始めてみませんか?
あなたの晩酌が、きっとひとつ深くなるはずです。