「日本酒って和食にしか合わないのでは?」
そんなイメージを持っていませんか?
でも実際には、フレンチやイタリアン、中華料理に合わせても絶品なんです。
酒蔵やソムリエ界隈でも「日本酒は世界中の料理に寄り添える」と言われ、欧米のレストランでも和食以外とのペアリングがどんどん浸透中。
この記事では「なぜ洋食や中華と合うのか?」の科学的・味覚的理由から、具体的なペアリング例、料理別おすすめ銘柄まで徹底的に解説します!
旨味は世界共通の“おいしさの基準”
日本酒が世界の料理に合う最大の理由は「旨味(うまみ)」です。
旨味は昆布や肉・チーズなどに含まれるグルタミン酸やイノシン酸などの成分で、人間が「おいしい!」と感じる根源的な要素。
日本酒には麹由来のアミノ酸が豊富で、この旨味が洋食や中華のソース・スープの旨味と融合し、料理を引き立てます。
ワインとの違い:日本酒は酸味が穏やかで合わせやすい
「料理に合うお酒=ワイン」というイメージもありますが、実は日本酒はワインより酸味や渋みが穏やかで、特に油を多用する料理との相性が良いのが特徴。
トマトソースやクリームソース、中華のオイスターソースなど、強い味を持つ料理にも寄り添えます。
日本酒の基本を学びたい方は、初心者向け日本酒ガイド記事もぜひチェック!

ステーキ × 熟成系純米酒
ステーキやハンバーグなど牛肉料理には、軽く熟成香のある純米吟醸や山廃純米酒が◎。
脂の甘みと酒の旨味が溶け合い、まるで赤ワイン感覚で楽しめます。
トマトソースパスタ × 辛口純米酒
トマトの酸味を辛口日本酒が支え、パスタソースの旨味を引き立てます。
辛口の純米酒は酸味と塩味を引き締めてくれ、チーズとの相性も抜群です。
白身魚のムニエル × 吟醸酒
バターで香ばしく焼いた魚料理にはフルーティー系吟醸酒。
レモンやハーブとの爽やかさを活かしてくれる華やかな香りが◎。

春巻き・点心 × フルーティーな純米吟醸
香りが強めの日本酒はスパイスや香味野菜を使った前菜や点心とベストマッチ。
油っぽさをさっぱりさせてくれます。
酢豚 × 吟醸酒
甘酸っぱいタレには華やかで軽やかな吟醸酒。
酒の香りが酢豚の甘酸っぱさを引き立て、油をリセットしてくれます。
麻婆豆腐 × 熟成系純米
辛味とコクのある麻婆豆腐には、山廃や熟成系純米酒。
濃厚な味に負けず、深い旨味で味の一体感を楽しめます。
フォアグラやクリームソースには?
濃厚なフォアグラやホワイトソースを使った料理には、甘口寄りでコクのある純米大吟醸や貴醸酒がおすすめ。
リッチな甘味がクリーミーさに寄り添い、ワイン以上にデザート感覚で楽しめます。
鴨肉のローストには?
赤身肉の旨味を持つ鴨肉には、熟成感ある山廃系純米や辛口純米大吟醸。
程よい酸味とコクが鴨の脂と絶妙にマッチします。
ピザ・カプレーゼには?
モッツァレラやトマトの酸味に合わせるなら、爽やかでスッキリした辛口吟醸酒。
チーズのコクを引き立てつつ、後味をキレ良くしてくれます。
ボロネーゼ・ラザニアには?
肉の旨味がしっかりしたボロネーゼ系には、酸味と旨味がしっかりある純米酒や生酛系。
ソースの複雑な味を引き締め、重くなりすぎず楽しめます。
四川料理(麻辣系)には?
四川のしびれる辛味には熟成系でボディのある日本酒が最適。
舌を刺す辛さを包み込み、まろやかに変えてくれます。
広東料理(あっさり蒸し物・海鮮)には?
素材の味を活かす広東には、繊細な香りとスッキリ味の純米吟醸が好相性。
特に海老蒸し餃子や白身魚の蒸し物にピッタリです。
上海料理(甘辛濃厚)には?
上海蟹や醤油ベースの甘辛い煮込みには、甘口寄り純米吟醸や貴醸酒。
甘みを重ねて一体感が生まれます。
- ガーリックやハーブ:香りを引き立てるフルーティー吟醸
- ブラックペッパー:辛口純米酒でスパイス感を調和
- チリ系スパイス:山廃系や熟成酒でマイルドに変化
- 洋食に日本酒って本当に合う?
- 合います!ポイントは料理の味の濃さに合わせた日本酒を選ぶこと。特にトマト系ソースやバター系に◎。
- ワイングラスで飲んでいいの?
- むしろ香りが引き立つのでおすすめ。食卓の雰囲気も華やかになります。
- 甘口と辛口、どっちを選ぶべき?
- 辛口は塩味や酸味の料理、甘口はクリーム系や甘辛系に合わせるのが基本です。
「日本酒は和食だけのもの」という思い込みを捨て、洋食や中華にも日本酒を合わせてみましょう。
食卓が一気に特別な時間に変わり、新しいペアリングの世界が広がります!
「日本酒の魅力についてもっと知りたい方は、日本酒造組合中央会の公式サイトで情報をチェックできます。」